論文の読み方part1 - Abstract
Good Morning!
自分が実践している論文の読み方を、誰でもわかるよう、超簡単に紹介するシリーズです。part1です。
「なかなか時間がなくて読めない・・」という方はとりあえず読みたい論文をダウンロードしておきましょう。30分まとまった時間があれば、3本くらいは読めるはずです。
今回はAbstractを読むコツです。
Abstractの読み方
まず目がいくのはAbstractだと思いますが、ここでのコツは「逆から読むこと」です。
つまり
Introduction ⇒ Method ⇒ Result ⇒ Conclusion
でなく、
Conclusion ⇒ Result ⇒ Method ⇒ Introduction
の順で読むのです。
この理由を説明します。
・Conclusion
ここでこの論文が何を言いたいか、を確認します。
これが興味のないものであったら、その論文は読みません。
驚くような結論だったら、続きを読みましょう。その際、その結論がどのように導かれたか?という疑問を頭に残して、次のResultをみます。
・Result
Resultは数字もあって少し読みにくいですが、ここの情報をもとにConclusionが導かれているはずです。ここに整合性があるのか、というのが読む際のポイントとなります。
p値に注目されがちですが、それよりも、例えば「ハザード比の値」の方が大事だったりします。
Resultsは、たくさんある結果のなかから、著者が重要だと思っていることを抜粋しているので、とても有益な情報が凝縮されています。
・Method
次にMethodを読みますが、データソースやoutcomeの定義くらいしか参考になる情報がないことが多いです。統計の話は本文を読まないとわからないことが多いです。ここを読んで、その手法に興味を持った場合は、本文を読むことにしましょう。
・Introduction
そもそもその論文に着目している時点で、おそらくそのトピックはある程度知っている場合が多いかと思います。(良い)Introductionでは、何がわかっていて何がわかっていないか(knowledge gap)が書いてあるはずです。それが自分の認識と合っているか確認しましょう。
このように逆から読むことで、最も効率的に論文の内容を消化することができます。
Part 2に続く
本文は、逆に「前から」読むことを推奨しています。
これは、論文がそもそも前から読むように設計されていることによりますし、実際その方が理解が深まります。
具体的な読み方は次回のPart 2に続きます。
ではまた!
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